鹿おどし
解説
やや空模様の怪しい休日の朝、軽い運動を兼ねて自転車で遠出をしました。休憩のために立ち寄った公園を散歩していると、片隅に設けられた日本庭園コーナーから、鹿おどしの音が気持ちよく響いてきます。空模様のせいか、他に訪問者はほとんどなく、私は暫くその前にたたずんで、竹筒に流水が注がれ、やがて重みで倒れて跳ね返った拍子に石を打つ、その単調な動作を眺めていました。時が止まったような、静かで平和なひとときでした。
鹿おどしは「添水(そうず)」とも言われ、元々は、田畑を荒らす鳥や動物を追い払うために考案された道具で、いわば案山子の親戚みたいなもののようです。案山子が人間に似せた姿で、いわば視覚的に鳥獣を追い払うのに対して、添水は音で追い払うというわけです。それがいつの間にか庭園にしつらえられるようになり、その小気味良い音を楽しむ道具になったわけです。
たしかに鹿おどしの音って、如何にも日本らしくていいものですね。
参考データ
ホームページ掲載:2006.8 使用ソフト:Paint Shop Pro 9J タブレット:Wacom Intuos 原画サイズ:1035×795ピクセル
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