粉雪舞う



 

 

解説

 冬の森というのは味気ないもので、幾つかの常緑樹を除けば、一面薄茶色の世界です。冬の木枯らしに吹き上げられ、大半の落葉樹はすっかり葉を落とし、僅かばかり葉をつけた木が残っているだけです。
 そんな薄茶色の森に、はらはらと雪が舞い始める瞬間というのはとても美しいものです。雪に気付いて空を見上げると、鉛色の雲から無数の粉雪が舞い降りて来るのが見えます。私にとってその様子は、子供の頃の遠い記憶の一コマです。

 この絵は、枯れ枝の習作なのですが、それだけでは淋しいので、背後に柵を描き入れ、雪を降らせてみました。冬らしく、寒々とした情景に仕上がりましたが、この柵の向こうの空間に、皆さんは何を見、何を想像されているのでしょうか。
 

参考データ 

 ホームページ掲載:2003.2  使用ソフト:Paint Shop Pro 7J  タブレット:Wacom Intuos  原画サイズ:1035×795ピクセル

 

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