月に吟ずる



 

 

解説

 先日、家への帰り道できれいな満月を見ました。その日の夜は涼しく、気持ちの良い夜の道行きでした。
 そんなこともあって月の絵を描こうと思い立ったのですが、さてどんな構図にするかと暫し考え込んでしまいました。何か新しいタイプの月の絵でもと思ったのですが、これまでもたくさん描いてきましたから、たいていの構図は既にやってしまっています。奇をてらおうとすると隘路に入り込むばかりで、これといった名案は浮かびません。
 下手な考え休むに似たりといいますから、諦めて散歩に出ました。近くの作業場に来た辺りで「確かこの前はここで満月が見えたんだよなぁ」と気付いてふと目を上げると、開けた視界の先に神社の森が見えました。こんもりとしてなかなかいい形をしています。あのときの月は、この森の上に出ていたんだなと思うと、何となく完成した絵のイメージが浮かびました。
 やはり、策を弄そうと難しく考えるのはよくないみたいです。


参考データ 

 ホームページ掲載:2007.7  使用ソフト:Paint Shop Pro 9J  タブレット:Wacom Intuos  原画サイズ:1035×795ピクセル


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