夕焚き火
解説
この絵のモチーフになったのは、昨年秋に埼玉県に山登りに行った際見た農村風景です。駅から登山道までの20分弱の道は、田んぼや畑が広がるのどかな田園風景で、農家の方々が収穫作業にいそしんでおられました。畑の向こう、ちょうど山の端にかかる辺りで、何かを焼いているらしく、白い煙が上がっていました。
それを見たとき、私はふと日本画家川合玉堂が焚き火を題材にした絵を描いていたことを思い出しました。たしか農作業の合間に何人かの女性が焚き火にあたっている絵で、技術的にも非常に高いレベルの作品です。
青い秋の空に立ち上っていく白い煙を見ているうちに、私はふと、自分なりに焚き火をモチーフにした絵を描いてみたらどうだろうと考えたのです。しかし、山登りを終えて家に帰って来たときには、そのことはすっかり忘れていて、そのままになってしまいました。
ところが最近になって、どこかで「垣根の垣根の曲がり角…」で始まる有名な童謡「焚き火」が流れているのを聞き、ふと一年前のことを思い出したのです。そこで、改めて焚き火をテーマに構想を練って描いたのが、この絵です。私が見た焚き火は昼間だったのですが、この作品では夕暮れの風景にして、秋の静寂感を織り込みました。例によって淡色系の色使いなので、液晶モニターの方には少々見にくいのかなぁと心配になりますが、私の心のイメージはこんな感じなので、その通りに描きました。
参考データ
ホームページ掲載:2005.12 使用ソフト:Paint Shop Pro 9J タブレット:Wacom Intuos 原画サイズ:1035×795ピクセル
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