堤防へ続く道



 

 

解説

  以前にも書いたかも知れませんが、私はこんな平凡な風景が好きです。何気ない、どこにもあるような単純な風景、それでいて、ふと懐かしい気持ちにさせてくれる景色。おそらく誰もが見過ごしてしまうような日常風景の隅々に、人は様々な思い出を織り込んでいるものです。
 私の故郷は、町外れに大きな川が流れていたため広大な堤防があり、子供の遊び場になっていました。バッタを取ったり、ザリガニを捕まえに行ったり、魚を釣ったりして、暗くなるまで友達と遊びました。
 そんな思い出があるせいか、今でも堤防を見ると懐かしくなります。今回の絵の題材は、よくサイクリングに出かける荒川沿いで拾ったものですが、絵を描き始めると、荒川の光景は私の故郷の景色と重なり、モデルとなった場所とはあまり似ていない風景に姿を変えていきます。私にとっての堤防の風景は、いつまでたっても子供時代のままなのです。


 

参考データ 

 ホームページ掲載:2005.11  使用ソフト:Paint Shop Pro 9J  タブレット:Wacom Intuos  原画サイズ:1035×795ピクセル


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