初秋の道



 

 

解説

  9月は少々寂しい季節だというイメージが私の中にあります。それは子供時代の思い出によるものかもしれません。
 あれだけ力強く輝いていた夏の太陽が陰り、ヒグラシの声を最後に夏の虫達もいなくなります。飼っていたカブトムシやクワガタムシが死ぬと夏休みは終わり、プールや海水浴で黒く日焼けした腕の色も褪め始めます。子供だった私にとっての秋の始まりとは、そういうものでした。
 陰りの見え始めた自然の有り様は、木々や草原の色にも見て取れ、濃い緑は紅葉の季節に向けて、少しずつ色褪せ始めます。その頃の様子を描いてみようと思って制作したのが、この絵です。春の淡い緑と、秋の色褪せた緑とでは微妙に色合いが異なります。その辺りが絵を描く際の留意点であり、その描き分けの工夫が、同時に制作上の楽しみでもあります。

 

参考データ 

 ホームページ掲載:2004.10  使用ソフト:Paint Shop Pro 8J  タブレット:Wacom Intuos  原画サイズ:1035×795ピクセル


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