夏の夕べ
解説
夏の夕暮れというと、厳しい西日が差し、セミの鳴き声が高まる情景を思い出してしまいます。春や秋の夕暮れが持つ寂寥感はなく、力強く躍動感のある夕暮れです。
私は今まで沢山の夕暮れの情景を描いて来ましたが、多くは春秋の夕暮れの風景でした。今回は、夏の夕暮れが持つまぶしさのようなものを表現してみようと思い、この絵を制作しました。他の季節の夕暮れと比べて、夏の場合は何が違うのかと考えてみると、夕暮れの色ではないかと私は思います。西日が持つ暑さを感じさせるような色と言えばいいでしょうか。そうした色を探して様々に試した挙げ句に、こういう色合いにたどり着きました。
風鈴が暑さに耐えて軒先にぶら下がる中、セミが賑やかに鳴き出す。西日の強さは、家の奥まで忍び込み、昼の直射日光にさらされた鉢の草花がうなだれたように夜を待つ。しかし、そんな夏の陽射しの強さの中にも、既に秋の僅かな気配が、翳りのように混じり始めているのかもしれません。
参考データ
ホームページ掲載:2004.8 使用ソフト:Paint Shop Pro 8J タブレット:Wacom Intuos 原画サイズ:1035×795ピクセル
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