夕餉の頃

 

 


解説

 久し振りの淡彩作品です。板橋区の郷土資料館に保存されている江戸時代の民家を題材に描きました。といっても、現実とは似ても似つかぬ設定で描いていますから、こんなふうなところだと思って出掛けて行ったら失望します。
 題名の「夕餉の頃」というのは、絵の時間設定などを考えながらふと思いついたもので、多分に佐藤春夫の名詩「秋刀魚の歌」に影響されたものです。この季節、外を歩いていて涼しい秋風が吹くと、この詩を思い出します。詩の背景には、親友谷崎潤一郎の妻千代と佐藤春夫との悲恋物語があるわけですが、その事情を知らずに読んでも、不思議と心に響く名作です。

あはれ
秋風よ
情(こころ)あらば伝えてよ
――男ありて
今日の夕餉に ひとり
さんまを食(くら)ひて
思ひにふける と。


参考データ 

 ホームページ掲載:2007.11  使用ソフト:Paint Shop Pro 9J   タブレット:Wacom Intuos  原画サイズ:1035×795ピクセル


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