静 明



 

 

解説

  私は時々、夜明けが持つ魔力について考えることがあります。人は何故夜明けに魅せられるのか分かりませんが、多くの人は、夜明けの風景を前にして、静かで厳かな気持ちになるのではないでしょうか。
 この絵に描いた夜明けは、静かで張り詰めたようなひとときであり、動くものもなく、音もしない静寂の刻です。そんな沈黙の世界を描きながら、私自身、いつの間にかこの池の端にたたずんでいるような、妙な錯覚を覚えました。
 この絵の着想は、実は意外なところにあります。ダークブルーの車の車体を見ていて、偶然思いついたものです。車のボディーは微妙にカーブしていますが、それに光が当たったのを横から見ると、ボディーカラーに濃淡が出来ます。その色の諧調を堤防に見立てるうちに、着想が広がっていったものです。絵の題材って、本当にあちこちに転がっているものです。

 

参考データ 

 ホームページ掲載:2003.4  使用ソフト:Paint Shop Pro 7J  タブレット:Wacom Intuos  原画サイズ:1035×795ピクセル


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