描き終わった絵の保存形式が色々あるようですが、何がどう違うのか分かりません。お薦めの保存形式があれば教えて下さい。



私が絵を描くのに使っている「Paint Shop Pro」というソフトは、30種類以上の画像形式に対応しています。それだけ画像の保存形式は沢山あるということで、分からなくなるのも無理はありません。

まず、パソコンで描いた絵の保存形式には大きく分けて2種類あります。1つは、そのソフト固有の保存形式で、もう1つはビットマップとかジフなど汎用性のある保存方式です。

私のお勧めとしては、あなたが使っているソフトに固有の保存方式があるなら、それで保存することをお勧めします。これは、あとで描き直したり再加工したりする際に便利だからです。いわば、原版を保存しておくといった感じでしょうか。

仮に、そのソフト固有の保存形式がない場合には、汎用性のある幾つかの保存形式から1つを選んで保存できるようになっていると思います。この場合には、どういう形式がいいのでしょうか。これを考えるうえでは、代表的な保存形式の特徴をひと通り知っておく必要があります。よく出てくるのは「ビットマップ(BMP)」「ジフ(GIF)」「ジェーペッグ(JPEG)」でしょうか(あなたのパソコンがマッキントッシュなら、「ビットマップ(BMP)」の替わりに「ピクト(PICT)」というのがあるはずです)。

これら汎用の保存形式の違いは、ファイルの大きさ、表示できる色数といった辺りに出てきます。例えば、「ビットマップ(BMP)」の場合、色数はフルカラー(肉眼で捉えるのと同様に見える色数)で、原画からの画像劣化がない代わりに、ファイルサイズがかなり大きくなります。従って、ファイルをメールに添付して他人に送るのは至難の業だったりします。他方、同じフルカラーの「ジェーペッグ(JPEG)」は、画像を圧縮することによってファイルサイズを格段に小さくでき、メールに添付して送れますが、圧縮により画像が劣化します。「ジフ(GIF)」は、同じくファイルサイズが小さいうえ、「ジェーペッグ(JPEG)」のような画像劣化も起きませんが、使える色数が256色に限定されています。従って、フルカラーで描いた絵を「ジフ(GIF)」で保存しようとすると、256色に減色しなければなりません。

こうして見ると、それぞれ一長一短ですが、ハード・ディスクに保存するのですから、ファイルの容量は余り気にする必要はないはずです(古いハード・ディスクで2GBしか容量がないといった場合は別ですが…)。そうならば、原画の画質を損なわない「ビットマップ(BMP)」のような形式で保存するのが望ましいと思います。そして、人にその絵をメールで送ったり、自分のホームページに掲載したりする時には、その「ビットマップ(BMP)」形式の保存ファイルを呼び出して来て、「ジフ(GIF)」や「ジェーペッグ(JPEG)」に変換して別保存すればいいわけです。この種の画像変換ソフトは無料で配布されているものも多く、雑誌の付録CD-ROMにも入っていますから、入手は容易です。




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